通りの向こう、果てを見る

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2007年8月録音制作された。(mp3, 5'15, 7.2MB)

随分と昔、凄く若い時に書いた曲で、その時には書いた自分自身、よくわからないところがあると言うか、説明できない部分があるような曲だった。その後、曲と対話し続け、いくらか添削もしたものだ。

この夏、どうしたことか人前で演奏する機会があり、更にまた、どうしたことか、なぜだかこの曲を演奏してみたくなった。この曲の行間には、幾年もの俺が刻まれている気がする。いずれまた、この曲の歌詞は生涯終わることなく書き変えられる気もするので、ここにお送りする演奏は、とてもシンプルな編成で、2007年の夏の濃厚な気配を刻んでみようと思ったものだ。

<歌詞>

昼に影差し 夜に漂う
それは果てしない復讐にも似た甘さで

バスに乗ってやってきてね
澄んだ声で歌ってね
俺も君も異邦人 知り合えようものか

俺の彼方 割り切れぬほど遠く自由な君がいる

通りの反対側に 俺は果てを見る

闇に沈んで行く嘘に口づける
延々と続くだろう 虚しい愛撫の如き日々が

並木道で君を捕まえた
柔らかい風が吹いた
君のことがとても知りたかった
俺のことがもっと知りたかった
見たことのないものを見せられたなら
触れたことのないもので触れあえたなら

少し変わり 少しも変われない俺を
置き去りにして手を振る君がいる

通りの反対側に 俺は果てを見る

あなたに近づけたら ああなんていいだろう

<使用道具>

杖鼓 / リコーダー / クラシック・ギター / マンドリン